唾液の量が少ない!口が乾燥する!! ドライマウスが進行するNGな行為とは?
食べ物が喉をとおりにくくて、食事がしにくい、唾液の量が昔と比べて減った気がする。など、お口の状態に悩んではいませんか?その状態は「ドライマウス」が引き起こしているかもしれません。
唾液が少なくなると、口腔環境が乱れ、むし歯や口臭の原因にもなります。ドライマウスが引き起こす様々なトラブルや唾液の量を増やす方法をご紹介します。
30~40歳代の女性に増加している「ドライマウス」とは?
ドライマウスとは、唾液の量が減ってお口の中が乾いた状態になる口腔乾燥症と呼ばれている症状で、病気ではありません。
50歳以上の中高年の女性に多く見られていましたが、近年ではストレスや生活習慣の乱れにより30歳代以降の女性にも自覚症状が増えています。
ドライマウスの主な症状
- 口や喉が渇いている
- 口の中がネバネバしている
- 食べ物が飲み込みにくい
- 口や舌がヒリヒリして痛い
- 昔より口臭が気になる
- 味覚がおかしくなった
- 口が乾いて夜、目が覚める
- 舌がもつれて話しにくい
お口の中がヒリヒリして痛い、話しにくいなどの症状は日常生活に支障をきたすので、早めに専門の歯科医院を受診しましょう。
唾液が減る主な原因
特に多いのは加齢によるものです。筋肉の衰えなどから噛む力が低下し、唾液の量が減ってしまいます。更年期になると女性ホルモンが低下して唾液の量も減ると言われています。
また、糖尿病や甲状腺などの病気、薬の服用によって唾液が減る場合もあります。
唾液が減るとむし歯・歯周病のリスクや口臭も強くなる
唾液は1日1ℓ~1.5ℓ分泌されています。お口を乾燥させないだけではなく、細菌の繁殖を抑えて、むし歯、口臭、歯周病などから私たちの歯を守ってくれています。
唾液の役割とは?
①歯を守る
歯と歯の隙間についた歯垢などを洗い流して、お口の中を中性に保ち、酸により溶けかかった部分を再石灰化により修復してくれます。唾液が減るとこの働きが弱くなるので、酸性に傾きむし歯が増えてしまう恐れがあります。
②歯周病の進行を抑える
抗菌作用があり、細菌の繁殖を抑え歯周病菌が増殖しないようにしてくれるので、唾液が減ると歯周病が進行してしまいます。
③口臭を抑える
細菌を洗い流す作用があり、唾液が減ると細菌がお口の中に増えてしまうので、細菌が発生させるガスにより口臭が酷くなってしまいます。
④飲み込みやすくなる
お口の中が乾燥してパサパサした状態だと、食べ物がはりついて、飲み込みにくくなってしまいます。唾液と混和させることで飲み込みやすくなります。
⑤粘膜を守る
お口の中は唾液によって保護されています。食べたり、しゃべったりした時に傷がつかないように潤して守ってくれているのです。唾液が減るとほっぺたなどに傷がつきやすくなり、口内炎が出来やすくなります。
唾液の量を増やして、ドライマウスを改善する方法は?
●よく噛んで食べる
急いで食べてしまうと唾液の量が減ってしまうので、1回に30回程度ゆっくり噛んでから飲み込むようにしましょう。軟らかい食べ物も唾液が出にくくなるので、唾液の量を増やすために硬い食べ物もよく噛んで食べるようにしましょう。
また、梅干しやレモンなどを食べて唾液の分泌を促したり、キシリトールガムを5分間噛むと唾液が分泌されやすくなるのでお勧めです。
●舌を動かす・唾液腺のマッサージ
おしゃべりをしたり、早口言葉を言うと舌が動き唾液の分泌量を増やす効果があります。舌を動かすのが難しい場合は唾液腺のマッサージをしましょう。唾液腺は耳の前・あごの周り・舌の下にあるので、指を軽く押し当てて、優しく円を描くようにマッサージしてみましょう。
●保湿ケア
水分が減ると唾液の量も減ってしまうので、こまめに水分を補給しましょう。
乾燥が酷い場合は洗口液や保湿スプレー、保湿ジェルなどの保湿ケア用品を使って乾燥を防ぎましょう。保湿ケア用品は薬局や歯科医院でも販売しています。
●乾燥しないようにする
部屋が乾燥しているとお口の中や唇も乾燥してしまいます。加湿器やマスクを使って少しでも乾燥しないように心がけましょう。
まとめ
病気の治療薬や糖尿病などの病気によってお口が乾燥することもありますが、最近では若い年代にもドライマウスが増えてきています。
口が乾燥することによって、むし歯や口臭を引き起こしてしまうので日頃から食生活やマッサージで唾液腺を刺激して唾液の量が増えるようにしていきましょう。ドライマウスによって、お口の中に細菌が増えない様に歯磨きやうがいをきちんとして綺麗な状態を保つようにしましょう。
食事が飲み込みにくい、口臭がきになる、マッサージの仕方が分からないなど心配なときは歯医者に行くことも解決への近道です。