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夜間の歯ぎしりが歯を削っていく?マウスピースで歯を守る方法

右頬を手で押さえる女性

あなたは歯ぎしりに悩んでいませんか?実は歯ぎしりで悩んでいる人はたくさんいます。歯をガチガチと鳴らしたり、ギリギリと噛みしめる歯ぎしりの症状。歯ぎしりにより顎が左右または前後に力強く動くと、歯がすり減ったり、割れてしまうこともあります。多くの場合、睡眠中などの無意識の時に行っており自覚がない事が多いのです。
歯ぎしりをするタイミングは人それぞれなのですが、睡眠中の歯ぎしりは制御することが難しいため、より大きな問題となることがあります。

歯ぎしりや食いしばりは全身の障害の原因に

歯ぎしりや食いしばりをすると歯がすり減り短くなったり、欠けたり、割れてしまう可能性があります。睡眠時の歯ぎしりは、自分の体重の2~5倍と言われる非常に強い力で食いしばり、歯をこすりあわせるように顎を動かします。そのため歯だけではなく顎の骨や周りの筋肉などにも強い負荷がかかります。
それは次のことにつながる可能性があります。

  • あごの痛みとこわばり
  • 歯茎の痛み
  • あごの関節が鳴る
  • 鈍い頭痛

顎の関節は耳に近いこともあり、耳の痛みが発生する可能性もあります。

歯ぎしりや食いしばりの原因は?

歯ぎしりや食いしばりの原因は実ははっきりと解明されていません。しかし、いくつかの要因が関係していると言われています。
歯ぎしりや食いしばりは、ストレスが原因のひとつであると言われています。たとえば怒り、不安を感じている時、過度な集中をしている時などストレスを感じやすい状況では気づかないうちに歯を食いしばっていることがあります。
また、上下の歯の噛み合わせが悪いことも歯ぎしりの原因になると言われています。

歯ぎしりは子供にはよく起こると言われています。
乳歯から永久歯に歯が生え変わる時期に子供の歯ぎしりは起こりやすく、歯並びが悪い事や睡眠のリズムがまだ整っていないことが原因と言われています。

歯ぎしりをしていないか?チェックをしましょう

歯ぎしりが気になる時は歯科医師に相談をしてみましょう。

  • 目覚め時の顎の不快感
  • 歯が摩耗してきている
  • 詰め物が度々外れる

無料相談はこちらから

歯ぎしりの治療は?

歯ぎしりの治療は原因によってアプローチが異なりますが、歯ぎしりを治すのではなく、症状を和らげるためのアプローチをします。
昼間の食いしばりや歯ぎしりは、普段から意識的に気を付けることや、理学療法や運動などによって改善する可能性がありますが、夜間睡眠中の歯ぎしりは個人で制御ができるものではありません。
根本的な問題がストレスである場合には、まずストレスを軽減することが重要です。生活習慣の改善などが役立つ場合があります。基本的には、夜に十分な睡眠をとったり、定期的に運動したりするとよいでしょう。

夜間の無意識下の歯ぎしりから歯や顎を守るためには、マウスピースを着用する方法が一般的です。
一般的にスポーツで使用するマウスピースは、ゴム製の柔らかい素材でできています。夜間の歯ぎしりや食いしばりの強い力には耐えられず、すぐに位置がずれたり、崩れてしまって不快感を感じるようになるのでおすすめはできません。
睡眠時専用のマウスピース「ナイトガード」であれば、睡眠時の歯ぎしりや食いしばりによって歯が削れたり、割れたりすることを防ぐ効果があります。歯ぎしりや食いしばりは、非常に強い力がかかるのでナイトガードに傷をつけ、削れていきます。歯ぎしりや食いしばりの自覚がない人も、傷ついたナイトガードを見れば、自分が歯ぎしりをしていることを理解できます。また、ナイトガードを装着していると、噛み合わせの高さが変わるために、歯ぎしりや食いしばりの力を軽減することができます。
ナイトガードは患者様に合わせてオーダーメイドで作成します。しかし使用期間が長くなるとナイトガードは傷つき、擦り減っていきます。形が変わってしまい、噛み合わせが変化してしまうので、定期的に歯科医院でメンテナンスをする必要があります。通常2~3年に一度は作り直すことになります。

歯科医師に相談しましょう

歯ぎしりや食いしばりをしているのではないか?と思った時、家族や親しい方に「寝ている間に歯ぎしりをしている」と指摘された時は、一度歯科医師にご相談ください。歯科医師は、歯の摩耗の状態などの痕跡を見れば歯ぎしりや食いしばりをしていることはすぐに分かります。
歯ぎしりや食いしばりを長期間放置していると、歯を失ってしまったり、顎の痛み、頭痛や肩こりなど全身の健康にも障害が出る可能性があります。これらの障害は、
食事や仕事をするうえでも影響が大きく、日々の生活に支障が出る場合も少なくありません。

毎日の生活と健康を守るためにも、歯ぎしりや食いしばりの治療は積極的に行うことをおすすめします。


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