矯正歯科とは
矯正歯科とは、歯並びの不具合を治療することを言います。
しかし、ただ単に審美性(見栄え)を良くする為を目的として矯正するのではなく、機能性(しっかりと噛める歯並び)回復の面においても非常に重要なことです。
森歯科では全体的な矯正だけでなく、部分的な矯正歯科なども行う事ができますので、歯並びや噛み合わせについてもお気軽にご相談ください。
保険適用外診療
矯正治療は、大人と子供では異なります。森歯科では、大人の矯正も、子供の矯正も行っております。 なお、歯科矯正の治療は保険適用外となるため「自費診療」となります。
1.大人の矯正について
歯並びや噛み合わせが悪いと、次のような症状が起こることがあります。
- よく噛めない
- 発音に影響する
- 歯が磨きづらく、虫歯や歯周病になりやすい
- 顔の印象が変わる
矯正治療を行うことによって、これらの予防や制御、回復に努めることができます。森歯科では、患者様の肉体的・精神的・社会的な健康の向上を目指しております。
不正咬合とは
正しい歯並びを正常咬合というのに対して、問題のある歯並びや咬み合せを【不正咬合】といいます。
不正咬合とは、見た目上歯並びが悪いだけでなく、上下それぞれの歯が異なった場所で噛み合い、その役割が機能しない状態です。不正咬合には、上あごと下あごの位置がずれている骨格性のもの、歯とあごの大きさのバランスが悪いことによって、歯にでこぼこやすきまが生じる歯性のものなど様々な種類があります。
一般的に矯正治療は成長期のお子さんが対象と思われがちですが、大人の矯正治療である成人矯正の患者さまも増えています。若い成人はもちろんのこと、対象年齢層は壮年、老年を問わず、幅広く受診されるように なってきております。
歯周病を長く患っており噛み合わせが悪い方、上下のかみ合わせのずれにより あごの関節をはじめ口腔機能に問題がある方、など様々な患者さまがいらっしゃいます。
叢生(八重歯、乱ぐい歯)
歯がデコボコに生えたり、歯の生え方が不揃いなもの。
あごが小さくなっている現代っ子に多い。
過蓋咬合
上の前歯が下の前歯に深くかぶさっているかみ合わせ。
下の前歯が見えないこともある。
顎関節症になりやすい。
上顎前突(出っ歯)
上の前歯や上のあごが前に出たり、下あごが後退している状態。
あごの骨に原因がある場合と、歯だけが前に出ている場合がある。
空隙歯列、正中離開(すきっ歯)
上の左右の前歯の間が空いていたり、歯と歯が接していなくすき間ができた歯並びのこと。
交叉咬合
かみ合わせが左右にずれている歯並び。
あごや顔が左右に曲がっていることがあり、上下の歯の真ん中のラインがずれている。
奥歯で物を強く噛んだり、歯を食いしばったりすることができないこともある。
反対咬合(受け口)
かみ合わせたときに下の歯が上の歯より前側にある歯並びのこと。
上の歯がかぶさっていないので、下の歯の先端から根本まで全て見える。
開咬
おもに奥歯をかみ合わせた際に、上下の前歯がかみ合わず、上下の前歯の間が開いている状態。
無意識のうちに口を開けてしまっていることもある。
また、口の中が乾きやすく、虫歯や歯周病、顎関節症になりやすい。
矯正治療の種類
子供の矯正治療(乳歯~混合歯列期)
子どもの歯が何本か残っている状態から大人の歯へと生え変わるまでの成長期間中に、理想的な骨格を目指した矯正治療を行います。
乳歯の歯並びが乱れている場合は、歯並びの乱れを整えるためのスペースを確保するために、矯正装置を利用して顎を広げるのが基本的な治療となります。使用する装置は、取り外し可能なねじ式の矯正装置またはマウスピース矯正で治療を行います。成長期のお子様は、これから生えてくる永久歯のためのスペースを拡げることで、まっすぐに歯が生え、歯並びが良くなることが多いからです。
歯並びを正常にすることは、見た目だけでなく咀嚼する力、発音、虫歯や歯周病予防の向上にもつながっています。 とくに成長期のお子様は、あごの発育に影響を及ぼす場合もありますので、早めにご相談いただくことをお勧めします。
大人の矯正治療(永久歯列期)
大人の矯正では、歯の全体に「ブラケット」という矯正装置をつけ、歯を移動させる治療を行います。歯を支えている顎の骨や歯肉の状態が健康であれば、年齢に関係なくどなたでも治療をお受けになることができます。
ただし、ガタガタの歯並びの場合には症例にもよりますが、何本か歯を抜いて治療する場合もあります。
大人の矯正ではワイヤーとブラケットを使う、いわゆる針金をつける治療と、透明なマウスピースをつける治療があります。
これまでは針金をつける矯正治療が主流でしたが、装着時の見た目が悪かったり、ワイヤーによりお口の中を傷つけて痛みを伴ったり、しゃべりづらかったりと、少なからず負担がありました。
そんなデメリットを解消するのがマウスピースによる矯正治療です。
マウスピース式では、まず歯の型取りを行いCTスキャンにより分析をし、複数のマウスピースで矯正していきます。
治療完了まで、どのように歯が移動して矯正されていくのかをコンピュータ上でシミュレーションできるため、治療経過もきちんと把握することができます。
また、マウスピースは食事の際にははずすこともでき、透明のため見た目も気にならず、痛みもほとんどありません。
全顎矯正と部分矯正
歯並びの気になる一部分を治療する方法です。
「前歯1本だけが飛び出していて気になる」
または、
「上の歯だけ治したい」
といったご要望にお応えすることができます。
全部の歯を矯正するのはちょっと…といった場合でも、部分矯正であれば気になる部分だけを整えることもできます。
部分矯正は、全ての方で必ずできるわけではなく、
- 奥歯の噛み合わせに大きな問題が無いこと
- 治したい部分以外に問題が少ないこと
といった条件がありますので、まずは一度、歯科医師にご相談いただくことをお勧めします。
矯正装置の種類について
インビザライン
透明度の高いマウスピースを使用する矯正治療です。少しずつ形の違うマウスピースを装着していくことで理想とする歯並びに整えていく治療方法です。小児矯正、成人矯正、部分矯正、全体矯正など様々な治療に対応しています。
一般的な矯正(ラビアル矯正)
矯正治療の方法としては最もスタンダードで、歯の表側、唇にあたるほうに装置をつけ、そこにワイヤーを通して歯を動かしていく矯正方法です。
『ラビアル矯正法』は、歯に"ブラケット"という矯正器具を取り付け、そこにワイヤーを通して、ゆっくりと動かしていくことで、歯並びを整える、最もスタンダードな治療法です。
『メタルブラケット』は、金属の矯正器具を使ったもので、強度と安定感に優れています。しかし、他の矯正器具に比べると目立つのが短所です。
一方の『セラミックブラケット』は、白いセラミックやホワイトワイヤを使用することで、遠目からでは目立ちにくい優れた審美性を持ちます。
当院では患者さまの治療への不安の解消に力を入れています。
ぜひ、患者さまの想いをお聞かせください。
裏側矯正装置(リンガル矯正)
「舌側矯正」は、別名「リンガルブラケット矯正」と呼ばれるもので、矯正装置が歯の裏側につくため「矯正装置が他人から気付かれにくい」「見えにくい」という点が最大の特徴です。
隣あったブラケットとの距離が、表側の矯正装置に比べて、舌側矯正では短くなります。長いワイヤーを曲げるのと、短いワイヤーを曲げるのでは、短いワイヤーの方が強い力が出ることになります。そのため、表側よりもより弱いワイヤーやより弱い力で動かす必要があります。
保定装置
矯正装置が外れると、今度は「リテーナー」という保定装置をつける場合があります。
矯正装置をつけ、歯の移動が終わったあとは、周囲の骨や歯肉がまだ歯となじんでいない可能性があり、とても不安定な状態です。そこでリテーナーを装着し、新しい歯の位置と骨、歯肉をなじませてしっかりと咬めるようにするのです。
矯正装置は歯を動かすための装置ですが、リテーナーは歯を動かさないようにするための装置といえます。
このリテーナーをつけていないと、元の歯並びやかみ合わせに戻ってしまう可能性があります。リテーナーは通常、矯正装置と同じくらいの装着期間が必要とされています。
2.小児矯正について
小児矯正では、成人矯正で治すことのできない「アゴの拡大」をすることにより、永久歯をキレイに並べます。お子さんの歯並びについての不安や心配があるときには、早めにご相談いただくことで適正な時期から治療を始めることができます。